2018年7月26日 22寄港地目(22/25寄港地)
この記事の内容は、みなさんにとても関係のあることです。
長くなりますが、最後まで読んでいただけると幸いです。
「コスタ・リカ(豊かな海岸)」という名の通り、自然の豊かなコスタリカ。
国土の4分の1が国立公園に指定されたエコツーリズムの先進国として知られています。
街を散策しながら自然とふれあいました。
海岸線をずっと歩いているとモニュメントを見つけたので写真を撮りました。
可愛いお花を見つけては写真を撮りました。
街にはアートがたくさんありました。
スーパーには日本では見たことがない3リットルの大きなペットボトルがあって驚きました。
教会では少し休ませてもらってのんびり過ごしました。
こんな風にゆったり過ごした1日でしたが、
コスタリカに来て考えさせられることがありました。
コスタリカは、「米国の裏庭」といわれる中米に位置しながら
他の近隣の国々とは異なるスタンスをとっています。
1948年に軍隊を廃止してから現在に至るまで非武装を貫いてきました。
国同士の争いの解決に「武力」を使うことを憲法で制限している世界でも数少ない国です。
私は政治などの知識がとても乏しく詳しいことはわかりませんが、単純に思うことがあります。
そもそも国に軍備は必要なのでしょうか?
全世界が一斉に戦争をしないと宣言すればいいだけの話ではないのでしょうか?
このようにシンプルに考えられそうですが、そう簡単にはいかないようですね。
国防は、国家の主権の安全のために現実的に考慮しなければならない問題らしいです。
しかし、コスタリカから学べることはたくさんありそうですよね。
コスタリカでは軍事力を教育力へ切り替えました。
コスタリカの識字率は97%を誇り、教育レベルの高さがうかがえます。
国家予算の大部分を教育に注ぐようになったの理由の一つには、
内戦という悲しい過去がありました。
すべての軍事費用を教育に充てるほうが、みんなが幸せになれると学んだそうです。
戦争をしないという平和憲法がある点では日本と同じですが、
コスタリカには日本の自衛隊に値する仕組みすらありません。
コスタリカの国民は、戦争を仕掛けられるはずもないと自信を持って暮らしています。
その理由は、侵略されないような努力をずっとしてきていることや、
周辺の国からも平和の国として認められていることなどがあります。
どこかで戦争が起こったら負傷者の手当てや難民のケアをし、
さらには周りの国々の平和をも守るための努力をしています。
1980年代に当時のアリアス大統領が、
ニカラグア、エルサルバドル、グアテマラの内戦を
対話によって終わらせるのに大きな役割を果たして、ノーベル平和賞を受賞しました。
周辺の国への平和的な働きかけは、コスタリカを平和の国として認識させているのです。
また、戦争をしないばかりか米国の基地設置すら拒否して平和を守っています。
国民を統治する政治はあっても弾圧する政治は存在しません。
これは、どこにもない理想的な自衛ではないでしょうか。
日本国憲法の第9条には、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」と明記されています。
警察予備隊から生まれた日本の自衛隊。
現在の自衛隊は、憲法が規定する範囲を大きく超えているようには思いませんか?
他国の軍事力と多くの面でほぼ違いがなくなっており、すでに海外に人員を派遣し、
国際平和維持やその他の軍事行動に参加しています。
GlobalFirepower(GFP)の2019年度版「国別軍事力ランキング」では、
米・露・中・印・仏の上位5か国に変わりはありませんが、
前年度8位だった日本が2つランクを上げて6位に入っています。
これは、世界137カ国の軍事力を数字に置き換えて評価・ランキングしたものだそうで、
評価の対象項目は55項目に及びます。
■6位:日本
人口:1億2616万8156人
活用可能な人員数:5387万3803人
年間新規成人数:1178万2201人
現役兵員数: 24万7157人
予備役兵員数:5万6000人
航空機:1572機
戦車:1004台
主要艦艇:131隻
2019年度の日本の防衛予算案は2018年度当初比1.3%増の5兆2574億円となり、
5年連続で過去最高を更新しています。
また、在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)は1987億円で、
2019年度より10億円増えるといいます。
この防衛予算は本当に必要なことに使われているのでしょうか?
私には異常な数字に思えてなりません。
日本国憲法第9条の改憲への動きが目立つ今、
国民一人ひとりが平和国家としてのあり方を考えるときがきています。
戦後73年間(2019年7月現在)平和憲法を掲げる日本は、
国際的な場所でも平和のリーダーとして率先して活動をしてきました。
日本のみなさんに伝えたいのは、
日本国憲法第9条がどれほど世界的に注目されているか、称賛されているかということです。
平和的な憲法を持つ日本こそが、コスタリカのような国々と協力し合って
国際的な平和システムをつくっていくべきです。
そうすれば私たちは、世界中にはびこる軍事産業の闇にも立ち向かうことができるはずです。
日本国民・日本のメディアよりも、海外の人・海外のメディアの方が
改憲の動向には注目をしていると感じます。
なぜ日本国民は無反応なのですか?平和ボケしてしまっているからですか?
改憲してしまってからでは遅いです。
今こそ考えるきっかけにしてください。
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