海外に関心を持つようになったきっかけの記事でも取り上げましたが、
ケビン・カーターの『ハゲワシと少女』の写真。
これを見てからずっとやりたいと考えていたことがありました。
それは、国際ボランティア活動です。
できることなら何でもやってみたいと思っていました。
そして、大学で国際ボランティアサークルに入り、ついにそれが実現しました。
「誰もがきちんとした場所で暮らせる世界」の実現を目指し、世界70ヵ国以上で住まいの問題に取り組む国際NGO団体のハビタット・フォー・ヒューマニティ。
この団体の学生支部として活動をしているサークルに所属しました。
少しずつ知識を増やし、1年生の時にボランティアとしてグローバル・ビレッジ・プログラム(GV:Global Village Program)に参加しました。
GVとは、海外住居建築支援ボランティアプログラムです。
世界中のボランティアが国境を越え、健全な住まいを必要とする家族と共に、家族の生活の基盤となる家を、そして希望を築いていきます。
そんなGVプログラムの特徴は下記の4点です。
1.汗をかいて世界を知る
現地の人々と力を合わせて家を建てます。汗をかきながら、現地の生活、文化、貧困を知ることで、“健全な住まい”は全ての人が持つべき基本的人権であることを学びます。
2.家を建て、しあわせを建てる
参加者が建てるのは「家」以上のものです。健全な住まいは健康、子育て、教育、仕事への活力、家を手にする家族(ホームオーナー)にとって、健全で豊かな暮らしを営むための基盤です。
3.学び成長する
建築活動やホームオーナー、住民との交流を通して、参加者は差し出した以上のことを学びます。
4.みんなが変わり、自分も変わる
ボランティアや地域住民が建築活動に参加することで、助け合いの精神をコミュニティ全体に育みます。またボランティアも自分が行動することの価値を知り、新しい一歩を踏み出していきます。
私がこのとき行ったのはインドネシアのバンドンというところでした。
活動をしている様子の写真を少しだけ。
作業開始前には円陣を組んでみんなで気合いをいれます。
掘って基礎作りからスタートです。
材料の置いてある場所から現場までは細い道で足場も悪いので地道に運び入れていきます。
使用するレンガも現場まで運びます。
運び込んだレンガをセメントを間に入れながら積んでいきます。
大工さんと協力しながら壁を作っていきます。
途中まででしたが、ほぼ形は完成させることができました。
そして、後日完成した家の写真を送ってくれたのがこちらです。
話を前にもどしますが、このボランティアに参加するまでにサークル内ではさまざまな話し合いをしました。
例えば、私たちがボランティアをすることで現地の大工さんの仕事を奪ってしまうことに繋がらないか。
本当に求められているボランティアなのか。ただの自己満足ではないか。
また、必要となるドネーション(プログラム参加費)は、受入国における住居支援を行うために必要な建築資材費を含むプログラム運営のために活用されますが、ドネーションには渡航にかかる費用(航空券代など)、その他現地滞在にかかる費用(宿泊費、食費など)は含まれていません。その分も含めて、自分たちが行かずにお金を寄付した方がいいのではないかなどの意見もありました。
それぞれに意見はありますが、実際に行ってみてわかったことがありました。
現地に行かなければ知ることができなかったこと、出会えなかった人がたくさんいるということです。
経験すること、実際に足を運ぶことに意味があると私は思いました。
行くまでの事前準備として、現地で物乞いをされたときの対応や児童労働などについてもサークル内で話し合い、学びの場を持ちました。
今は便利でネットで調べればさまざまな情報を得られます。
それを自分の目で確かめるという意味でも現地に行ってみることは大切です。
そして、自分だけの経験にするのではなく、少しでも見てきたこと・感じてきたことを共有したいと思い、大学では写真展を開催しました。
私はこのGVの経験から、世界を見る目が変わりました。
ボランティアとかではなくても楽しい旅行でいいと思います。
日本を離れて世界を、そして改めて日本を見てほしいです。
遠いと思っていた世界を少しでも身近に感じられるようになるはずだから。
今は新型コロナウイルスで行動が制限されてしまいますが、乗り越えた先の未来をみんなで見ましょう!
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